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Rちゃんのぜんそくも乗り越えたように見える。 それはきっと、アトピーを無理に治すより、うまくつきあっていこうと決心したからなのだろう。
JR尼崎駅から徒歩五分、築三年のおしゃれなビルの一階にH漢方研究所附属クリニックはある。 ドアを開けると、漢方薬のなんともいい匂いが。
「でも、この匂いはイヤと玄関で帰った人もありましたが」(笑)と言うのは、所長のNさん(四〇歳)。 漢方では西洋医学のように小児科や内科という区別がなく、一人ひとりの体をくまなく診ていく。

やはり、増えてきたのはアレルギーだ。 「アレルギーの遺伝子をもつ人の割合は昔とそう変わらないと思いますが、発症させるアレルゲンが増えたんじゃないでしょうか。
化学物質がそうだし、ストレスの影響も大きいですね。 原因はいくらでもありますが、たとえば大気汚染、季節に合わない食べ物や冷たいものの多食などが重なって、アレルギーが起こっているんです」原因をつきとめ、その物質を使ったり食べたりするのをやめたら治ったという例もあるそうだ。
「合成洗剤から粉せっけんに切り替えたら子どもの湿疹が治ったという人がいます。 逆に、缶コーヒーを一日三〜四本飲む生活をしたらアトピーが出たという人もありましたね」誰しもアレルギーが出る可能性をもっていて、条件が重なって出たり出なかったりということ。
「座らせるとわかります。 胃腸の強い子はきちっと座れるけれど、弱い子はぐにゃっとなったり、机にもたれたりしています。
胃腸が弱いと、まわりの筋肉まで力がないんですよ。 そうじゃなくても、お腹をさわるとふにゃふにゃしていますね。

やわらかくて力がない。 そんな子どもたちには補中益気湯で対応しています。
この薬は胃腸を整え、体力をつける。 劇的によくなる子がいるんですよ」もっとも、全部の子どもにこの漢方薬が合うわけではない。
「いつも緊張している子どもっているんです。 わき腹が張っていて、ちょっとさわるとくすぐったがる。
脈を診ると、ギターの弦のように固く、糸を張ったようになっていますね。 こんな子には柴胡桂枝湯が一般的な処方。
これは、子どもの神経症のときにも使う薬です」日本ではアトピーに対する漢方治療の歴史は浅いので、まだ定説はない。 過去の文献を参考に体験的に処方されている場合もある。

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